増え続ける積ん読をどうにかする技術
この記事は、mohikanz Advent Calendar 2020 14日目の記事です。
積ん読、増える一方ですね
はい。ITエンジニアとは日進月歩で発展する技術に合わせて次々出版される本を購入しては溜め込み、買った量と読んだ量との差に絶望する生き物です。
しかも、だいたいがオタクと熱しやすく冷めやすいを併発しているので、単行本で追っている漫画の新刊を前の巻も読んでないくせに買ってきたりだとか、突然やる気になった筋トレの本だとか音楽の本だとか歴史の本だとかを買ってきたりしていて、本が自宅に山積みになっています。
技術書と一般書にはそれぞれ積ん読の黄金パターンというものがありまして、
【技術書の場合】
- フォローしているつよいエンジニアが本を出しますとTwitterで告知する
- リンクをクリックしてみると自分がまさに仕事で抱えている問題を解決してくれそうな内容がかかれている
- 「これは予約だ!」とその場でAmazonで予約注文する
- 1ヶ月後くらいの忘れた頃に届く
- 積む
【一般書の場合】
- 用もないのに何かのついでで足の向いてしまった書店で興味を引かれて買う
- 外出から帰ってくると疲れと山積みの家事に追われて読まずに寝る
- 翌朝に本を発見してとりあえず袋からは出して仕事を始める
- 机の上にあると仕事の邪魔なので本棚に収める
- 積む
みなさん身に覚えがあるのではないでしょうか。少なくとも僕はあります。
そんなわけで自宅の本棚は常に満員状態にあり、年に1-2回の割合で読んでもいない本をブックオフに売りに行ってもったいない気分に陥ることになるのです。
コロナ禍で帰省もはばかられるこのご時世、年末年始に積ん読を消化するぞするぞとやる気になっている方も多いかと思いますので、 本日は積ん読対策について書いていきたいと思います。
積ん読にまつわる諸問題
積ん読の何がいけないかというと、「読むペースが買うペースよりも速い」という最大の問題は置いておいても、「なんとなくやらなくちゃいけないことが頭の片隅に残り続けている」というストレスを毎日うっすら受けつづけることじゃないでしょうか。
そのうっすらとしたストレスが思考力を奪い、どの本から手を付けていいかわからなくなり、ついにはどこか読むのが億劫になってしまっているものの、自分の中のオタクのプライドあるいは意識の高さがささやく声に負けてしまって消化する見込みの薄い本を買ってしまい、さらに山は高くなっていくわけです。
楽しむため、あるいは勉強するために買った本がストレス源でしかないのは本末転倒でしかないので、積ん読から生じるストレス対策を考えていきましょう。
電子書籍を積む行為について
電子書籍が身近なものになって久しいですが、積ん読マンにとってこいつは明確な敵です。
物理的に積めないということは目に入ってくるたびに「ああ、読まなきゃなあ」というストレスを感じることがないということなのですが、逆に可視化されないので忘れられてただ残高が減っておしまいになるか、頭の片隅に「読まなきゃ」というのを記憶のみでとどめておかなくちゃいけなくて余計ストレスになるかの二択です。
どうにかして可視化しましょう。
物理的に積む行為について
「積みすぎるとどの本から手をつけたら良いのかわからなくなる」というのならば、プロダクトバックログよろしく優先順位にあわせて積めばよいのではないかとなるのですが、優先順位最低にサイズの小さい本が来てしまったら神戸港のコンテナ船のように不安定な塔が部屋の一角を占領し、かといってその順番で本棚に放り込むと見栄えが悪いことといったらありゃあしません。
そして、ここに電子書籍が入り込むスキはありません。
優先順位をつける発想はそのままに、物理的に積んだり本棚に収めたりするのをやめて生活スペースと本棚の景観を守りつつ、電子書籍が入るスキマを与えましょう。
積ん読バックログという提案
そんなわけで、私からは「積ん読バックログ」を提案します。みなさんお使いのタスク管理アプリに積んでる本のタイトルを伝書含めてすべて突っ込み、気分や生活の需要に合わせて優先順位を上げ下げしてください。 優先順位の上の本だけ机の上なりカバンの中なりに収めてしまえば終了です。
初動だけが結構面倒なのですが、タイトルを打ち込む程度は1冊1分もかからないですので、ぼーっとYouTubeを見ている時間のひとつでも削っていただければさくっと実行できると思います。 あなたの積ん読リストにロビンソン・クルーソーがあったとして、正式名称を打ち込む必要はありませんからね。自分でわかればよいのです。
打ち込むのもめんどくさい5分で読み終わる本とかだったら今読んでしまってください。
技術書を他の本と一緒にバックログに積んでしまうことについて
しかし、積ん読バックログを作ったら作ったで今度は別の問題が起きるんです。積ん読というものの罪深さを感じざるを得ませんね。
一般の書籍と違い、技術書や学術書を読む場合は精読しないといけません。精読をしないといけないということは、通勤電車の中で寝ぼけたまま読んでも読み飛ばしてしまうし、読み終えるまでにときには数ヶ月単位の時間がかかるということになります。 そうすると技術書をバックログから取ってしまったが最後、移動中に読む本を失った上で読みたい本が数ヶ月読めないという懲役のような読書を強いられることになるのです。
こんな読書法では技術書の内容が頭に入るわけないので本当に苦痛に満ちた無為な時間を過ごすことになり、懲役じみた読書という例えは実際に人生の時間を浪費するという意味で適切だと思います。
悪いことは言わないので、「精読」と「通読」で積ん読バックログを分けましょう。
積ん読バックログで問題は解決するか
積ん読バックログで問題をすっかり解決した気になっていますが、この記事の最初の方を読んでいただくとこんな文が登場します。
積ん読の何がいけないかというと、「読むペースが買うペースよりも速い」という最大の問題は置いておいても
根本的な問題は何一つ解決していません。
まあ、読みたくなる本が出版されるペースは自分でコントロールできないですし、速読術を身に着けたところで高が知れてそうなので、ここは潔く諦めていきましょう。
それでもやっぱり積ん読が貯まることにもやっている皆さんは、以下の記事を読めば気持ちよく諦められるかもしれないですね。
そんなわけで
2021年も本を積んでいきましょう。お粗末さまでした。
1年ぶりのブログ更新な件
今年はコロナ禍関係なく仕事がマネジメント中心だったりプライベートがバタバタしていたりでブログに書く内容がありませんでした。。。
この辺の話は毎年恒例の振り返りエントリで書こうと思います。年末年始に書きますね。