Rails Developers Meetup 2018 Day 4に登壇しました
メリークリスマス!🎄
少し時間が経ちましたが、12/8土に行われたRails Developers Meetup 2018 Day 4 Nouvelle Vagueに登壇しました。
今年はアウトプットに力を入れた一年でしたが、時期的にも内容的にも集大成的なプレゼンになりました。
感想と、話しきれなかったことと、懇親会で聞かれたこと、他のトークについて話します(これでも削ったんですよ!)
もくじ
登壇してどうだったか
※動画も公開されてます。
会場には知り合いが多く、おかげさまで落ち着いて話をすることができました。
テンパって失敗せずに済んだのは、前日に社内で練習させてもらったおかげでもありますね。
タイトルに登場する「あの人」とはドラゴンボールの亀仙人のことなのですが、思ったより反応が薄くてその点は失敗しました😅
こんな記事が少し前にバズったので、ドラゴンボールを知らない人にもわかるように意識して話したので許してください笑
釣りタイトル気味ではありますが、わりと真面目に物語前半の亀仙人は尊敬してるのでただのネタじゃないんですよ。理由はスライド内に書いてるのでご覧ください。
これ、RailsDMの「スライド上げましたツイート」では一番沢山いいねをいただいたので、隣のセッションを聞いた方や来られなかった方にもある程度刺さったんじゃないでしょうか。
多くの人に届いたことは嬉しく思います。
【2018/12/08 RailsDM】「あの人」に学ぶ!駆け出しRailsエンジニアの日常の過ごし方 https://t.co/oNcYM4Zq4Y
— expa / Shu OGAWARA (@expajp) 2018年12月8日
発表スライド上げました #railsdm #rdm2018A
そもそもRailsDMは
ちょうど1年前、転職して1ヶ月のときのRailsDM2017で半分以上ついていけなくて勉強しなきゃと思ったのがはるか昔のようです
— expa / Shu OGAWARA (@expajp) 2018年12月8日
1年後に同じ名前のイベントで登壇してるなんて夢にも思わなかった #railsdm
こんな感じで憧れの勉強会だったので、登壇できて本当に感謝です。
がむしゃらに学んでアウトプットしてよかったなあ。
話しきれなかったこと
発表15分の尺は1年間やってきたことを話すにはいささか短く、収まりきらずに泣く泣くカットした箇所もありました。
というわけで、ここで供養させてください。
直接仕事に役立つこととして、Railsガイドやチェリー本をやる
発表の中で「直接仕事に役立つこと」として「Ruby/Rails」を挙げていますが、これらについては「数学の問題を解く」だけしか触れませんでした。
しかしこれ、Rubyを手に慣らせる以外は仕事では育ちにくい能力を育てるためのものです。
僕は、同時に「仕事で育つ能力をより速く育てる」のも大事だと思っています。
仕事ではRuby/Railsを学んでいけるわけですが、それとのシナジーを意識してより汎用的な知識にしていくというわけです。
具体的には、
- Railsガイドを読んでメモをする
- チェリー本を読んで知らなかった箇所だけメモをする(もうすぐ読み終わる)
ということをやっていました。
Railsガイドを読むのは公式ドキュメントにふれる習慣を付けられるだけでなく、MVCのそれぞれが何を担当しているのかを意識することもできます。
弱点は演習などが用意されていないことですが、そのあたりはRailsチュートリアルや仕事でカバーできます。
また、仕事の中で詰まったときにもどこに何があるか把握できているのですばやく調べられる、というメリットもありますね。
ちなみに、こちらからご覧になれます。
チェリー本は「プロを目指す人のための」を書いてあるだけあって、各章の後半や後半の章は間違いなく難しいので、ある程度学習が進んでからの方が良いと思います。
語り口がわかりやすいので難しい内容でも理解しやすいのですが、自分の方がキャパオーバーになっては意味がないので。
情報収集の習慣をつける
これについては、先日記事を書きましたのでご覧ください。
わからない箇所が多くても、情報収集の習慣をつけることで大抵の話題についていけるようになります。
周りのエンジニアと情報交換ができれば、自分で新しい技術を調べるきっかけになりますよ。
自分の実力じゃなくて努力を見よう
この世界、いくらでも情報がWebから得られて、PCひとつあればよくて、マネタイズも簡単なので、強い若者がいくらでもいます。
学問の世界で権威になるには、絶版になった高価な専門書が必要だったり高価な実験機材が必要だったり*1するのですが、IT業界は別。
強い若者がそのまま年を重ねるともっと強くなる*2ので、一朝一夕どころか300年くらい努力し続けないと追いつけないんじゃないかという感覚を覚えます。
要は、上ばっか見てるとクビがつかれるんですよ。
上ばっか見てクビがつかれないための仕組みとして「努力を記録に残す」というのを提案したのですが、この点について解説が薄かったと思います。
自分の実力じゃなくて努力をみて、卑屈になるのはやめましょう。メンタル削られてると学習効果下がりますよ。
向かおうとする意志が大事です。
懇親会で聞かれたこと
懇親会で話していて、
- 質疑応答で答えたRails中級者の定義
- 自分が情報系学部出身であることによる視座の違い
をカバーしきれてないことに気付いたので、ここについても書いておきます。
Rails中級者の定義
これについて発表の質疑応答で問われ、
中級者はあまりググらずに仕事ができる人、上級者はライブラリやアプリの形で新しい価値を生み出している人
と答えました。
が、これについてはごめんなさい、間違ってました。
新しくこちらの定義を示させてください。
Railsアプリを1から構築でき、自分で設計と実装を行った箇所について自信をもって説明できる
です。
これについて書いてみたら相当長くなってしまいましたし、登壇報告という本記事の趣旨を外れるので、記事を分けることにします。
もう半分以上はできているので、年末年始の間には。
情報学部出身であることによる視座の違い
自分は情報系の学部の出身で、前職もエンジニアです。
前職時代はフレームワークのないレガシーWebアプリケーションを触っていたため、「なんとなく書けば動く」状態で、RESTなんてロクに知らなかったほどのレベルでした。
RubyにもRailsにもイチから入門しましたし、発表で話した内容にはそこで学んできたことは含めていません。
それでも、モノを見るとき、知識のある状態で見るのとそうでないのとでは全く違うということは感じますし、それは一朝一夕で養えるものではないと思っています。
その点で、そうでない人に無理矢理寄り添おうとすると嘘くさくなるので、「学び方」について厚い発表になったのでした。
学生時代からプログラミングや情報系の学問に触れてきて養えたものというと、代表的なものは
- コンピュータはなぜ動くか、という知識
- プログラマとしての立場で物事を見ること
でしょうか。
これについて書いてはみたのですが、どう頑張ってもマウント取ってるかイキってるような文章にしかならないので、公開は差し控えます。
ただ、後者はエンジニアを続けてると自然と寄っていくので、無理して身につけるものでもないです。
前者は、応用情報技術者の勉強をするときに意識すると良いと思います。
他のトークについて
本当はもっとたくさんのトークについて書きたかったのですが、記事がずいぶんと長くなってしまうので抜粋して一言ずつ。
二人チームにおけるバックエンド開発の効率化を求めて
二人チームにおけるバックエンド開発の効率化を求めて - Speaker Deck
「規約を導入できそうなところには積極的に導入していく」、響きました。だいたい世の中にうまい解決法ってあるんですよね。
完全オレオレルールよりも、チームへの導入に説得力を持てますね。
ApplicationModel のある風景
ApplicationModel のある風景 / Rails with ApplicationModel - Speaker Deck
個人的なベストトークはこちらでした。技術的な意味では最高レベルじゃないかしら。
「モデル層をもう1層抽象化する」という話について、問題が発生する経緯・既存手法との比較などまでアカデミックかつ丁寧に練られていました。
尺不足、残念だったなあ。
カイカクジャーニー 〜スタートアップが必ずぶつかる課題と開発チームのメジャーバージョンアップ〜
カイカクジャーニー ~ スタートアップが必ずぶつかる課題と開発チームのメジャーバージョンアップ ~/ Rails Developer Meetup 2018-12-08 - Speaker Deck
諸々の事情で最近マネジメントを実際にやり始めたので、そういう意味でとても参考になるお話でした。
スピーカーの北川さんとも懇親会で話して最近の状況を伝えたので、また話せたら良いな。
スタートアップを通して学んだ最初からやっておけばよかったこと
スタートアップの各フェーズについて、落とし穴を解説してくれました。
「30→50」の負債が無視できなくなってくる期の話、マジで死の谷なので洒落にならない。どうしても自社の状況と比較してしまいます。
謝辞
本当に良いイベントでした。登壇できたことに感謝してもしきれません。
主催者の @yoshi_hirano さんとスタッフのみなさん、推薦してくださった@netwillnet さん、聴いてくださった皆さん、資料見てくださった皆さん、ありがとうございました。
まとめ
- RailsDMに登壇しました
- 話せなかったことや補足がたくさんあった
- 聴く側としても最高のイベントでした
次のRailsDMは3月、聴き専です。
登壇者が豪華すぎて今からぞわぞわしてます。楽しみ!
*1:必要であって十分ではありません
*2:リーナス・トーバルズやMatzは典型でしょう